2013/02/01

鬼退治と罪滅ぼし


日本では「季節の変わり目になると鬼が出る」と言われています。
そのために、節分(季節の分かれ目)には悪霊払いの行事が盛んになるのです。特に浸透しているのは、立春の前日の“豆まき”であると言えるでしょう(豆粒が「魔滅(まめつ)ぶ」につながるからだそうです)。大事な食べ物を撒き散らかしてでも、私たち人間は、悪魔、悪霊、鬼の類いを追い払いたいと願っているのです。たとえ「鬼は外、福は内」とは言わなくても、誰もが心の中ではそう思っているから「節分と言えば豆撒き」という習慣になっているのではないでしょうか。

イエスさまの時代、ユダヤの人々は、原因不明の病気や理解不能の怪奇現象を、悪霊の仕業と考えていました。ですから、イエスさまが病人をお癒しになるのを「悪霊が追い払われた」と考え、「イエスさまは悪霊よりも強い偉大な方」と信じるようになったのです。しかし、そのためにファリサイ派や律法学者たちから妬まれてしまい、その結果、人間は悪霊にさえできなかったこと、つまり、神の独り子キリストであるイエスさまを十字架に張り付けにして殺してしまったのでした。つまり、人間は悪霊や悪魔よりも恐ろしい存在なのです。その原因を「罪」と言います。ところが、神さまが、この殺されてしまわれた独り子イエスさまを、私たちがささげた「生け贄」と見なしてくださったので、そのお陰で、私たちは罪の償い(罪滅ぼし)をしたと判定され、罪を赦されたのでした。これを「救い」と言います。神さま以外の誰も思いつかない、悪霊もビックリの救い方ですね。